「スマートフォンでホームページの作成」と聞くと「そんなことできるの？」という方がいらっしゃるかもしれません。世界にホームページが誕生して30年以上、スマートフォン(スマホ)が普及して15年以上経ちます。従来はパソコンで作成していたホームページも、現在はスマートフォン(スマホ)で作成できるようホームページビルダーが進化しています。
ではなぜスマートフォン(スマホ)でホームページの作成が可能となったのか、また、スマートフォンで作成していくのかをこちらの記事では紹介していきます。
スマートフォン(スマホ)の変遷
モバイル端末の歴史
スマートフォンが誕生前の携帯電話は、1983年にモトローラ社が世界で初めて販売したといわれています。日本国内ではNTTが1985年に「ショルダーフォン101型」を販売しており、肩ベルトがついた携帯電話で重さは2500グラムです。小さな赤ちゃんを背負うぐらいの重さがあったということですね。
時代を経ながら携帯電話はどんどんコンパクト化し、機能が拡張するのですが、あくまでiモードなどを中心とした、制限されたインターネットが利用できる電話でした。
当時、ポケットベルや携帯電話が一般家庭で普及するのと平行し、ビジネスシーンではPDA(Personal digital assistant)が情報端末として普及します。
PDAはパソコンと比較すると機能は限定されていますが、ソフトウェアの動作も軽快で、カスタマイズが可能なうえ電池の持続時間も長いという、手のひらサイズの簡易パソコンでした。
後にiPhoneを出すApple社が、Newtonという端末を出していたぐらいなので、モバイル端末の進化は必然だったのではないでしょうか。
ちなみに1994年にIBM社が携帯電話の機能を備えたPDAを発売しているため、最古のスマートフォンはIBM社のSimonと言われています。
モバイル端末の性能が向上
IBM社が1994年に最古のスマートフォン端末を出しましたが、一般市場に大きく影響を与えたのはApple社のiPhoneと言えるでしょう。2007年当時の日本は、ワンセグなどのテレビが見られる、インターネットの一部が利用できるといった携帯電話が普及していました。その後iPhoneが携帯電話の世界を大きくパラダイムシフトさせます。
iPhone登場の1年後、Google社のAndroidが登場し、メーカー各社が端末を発売しました。モバイル端末が、インターネットを利用できる携帯電話から、電話ができる高性能パソコンへと移りかわることとなります。
ガラパゴスケータイと言われる携帯電話は、独自機能が進化した携帯電話と言われます。この所以として、携帯電話に内蔵されているOSが、携帯電話メーカーの独自OSだったところも大きいでしょう。
iOSやAndroid OSの誕生と進化、インターネットとクラウド技術の普及などによる要因が組み合わさることでスマートフォンの演算処理能力は飛躍的に向上し、性能が向上した高機能なモバイル端末が実現しました。
モバイル端末の性能
では、モバイル端末の性能はどれぐらい向上したといえるのでしょうか。ガラパゴスケータイと言われた携帯電話の処理速度はMHz(メガヘルツ)が主な単位となっています。一方スマートフォンではGHz(ギガヘルツ)が利用されており、1000倍の処理速度が基準と言えます。また、RAMやROMといった容量についてもガラパゴスケータイは数MB(メガバイト)のRAMや数百MB(メガバイト)でしたが、2007年発売のiPhoneでさえ、RAMは128MB、ROMは4GB～8GBといったもので、まさにケタ違いの性能でした。(1,000MB=1GB)
では、コンピューターとの違いはどうでしょうか。しばしばコンピューターとの比較においては、アポロ計画時のスーパーコンピューターとの比較が紹介されますが、アポロ計画時のコンピューターの処理速度は2MHz、RAMは4KBとなっています。当然50年～60年前の性能のため大きく性能が違います。
現在の一般的なコンピューターと比較すると、おおよそ４年～5年前のコンピューターと同等の処理速度となっています。スマートフォンがモバイルである以上、高温を避けて省電力である必要があるためコンピューターとの性能差が出るのは必然といえます。
ですが、４年～5年前のコンピューターとなればホームページを作成することは容易です。私たちは既にスマートフォン(スマホ)でホームページを作成できる高性能な端末を保有してるというわけです。
※2024年11月 NTTタウンページ社調べ
スマートフォンでホームページを作るには
スマートフォンでホームページを作るには、ホームページビルダーが提供するソフトウェアやツールを利用します。以下にホームページビルダーを提供する主な企業やソフトウェアを紹介します。
Jimdo
Jimdo（ジンドゥー）は、2007年に設立されたドイツ・ハンブルクに本社を置く企業です。Jimdo GmbH社によって運営されており、主に中小企業や個人向けにホームページを作成できるサービスを提供しています。
Wix
Wix（ウィックス）は、2006年に設立されたイスラエルのテルアビブに本社を置く企業で、ホームページを作成できるクラウドベースのプラットフォームを提供しています。プログラミングやデザインの知識がなくても、ドラッグ＆ドロップでホームページを作成できるツールを提供しています。
Weebly
Weebly（ウィーブリー）は、2007年に設立されたアメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置く企業です。ウェブサイトやオンラインストアを作成できるクラウドベースのプラットフォームを提供しています。
WordPress
WordPress（ワードプレス）は、2003年に開発されたオープンソースのブログソフトウェアおよびコンテンツ管理システム（CMS）です。厳格に言いますとホームページビルダーではありませんが、もっとも利用されているホームページ作成ソフトウェアです。
ペライチ
ペライチは、ホームページを作成できるクラウドベースのプラットフォームを提供する日本の企業です。2014年に設立され、特に中小企業や個人事業主を中心に、多くのユーザーに利用されています。
スマートフォン(スマホ)でホームページを作るメリット、デメリット
メリット
①スマートフォン(スマホ)さえあれば、いつでもどこでもホームページを作成・編集できる手軽さです。
②多くのアプリやツールは、スマートフォン(スマホ)での操作を前提に設計されているため、直感的で使いやすい操作性で提供されています。
③わざわざパソコンを購入する必要がなく、スマートフォン(スマホ)だけで作業が完結するため、コストを抑えることができます。
デメリット
①スマートフォン(スマホ)の画面は小さいため、細かい作業や全体のレイアウト確認が難しい場合があります。
②一部の高度な機能やカスタマイズは、スマホアプリでは利用できないといった機能が制限されることがあります
③長文の入力や複雑な操作は、パソコンに比べて手間がかかることがあります。
上記のメリット、デメリット以外にもデータの保存が端末ではなくクラウドで同期ができるか、操作する際はスマートフォンのバッテリーがあるかなど気になる点もあります。スマートフォンでホームページを作成するときはビジネスオーナーさまのスタイルにあった方法で作成をするとよいでしょう。
以上、こちらの記事ではスマートフォン(スマホ)で作成できるホームページビルダーについて紹介しました。現在は技術の進化に伴いホームページをスマートフォンだけで作成できることが一般的になりつつあります。インターネットへのアクセスは、パソコンからではなくスマートフォンが主流となっているためスマートフォンで作成も修正も行うことは、必然の流れかもしれません。
ですが、作成できるようになったとはいえホームページのUIやUXが整っているとは限りません。問い合わせフォームの項目が多過ぎたり、申込ボタンの位置が最適でないことがあります。そのため、ホームページの作成と運用はプロに依頼するのもひとつの方法です。
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・iモードは、株式会社ＮＴＴドコモの登録商標または商標です。
・Androidは、Google LLCの登録商標または商標です。
・Newton /iPhoneは、Apple Inc.の登録商標または商標です。
・IBM、Simonは、International Business Machines Corporationの登録商標または商標です。
・WordPressは、WordPress ファウンデーションの登録商標または商標です。
・Jimdoは、Jimdo GmbHの登録商標または商標です。
・Wixは、Wix .com Ltd. の登録商標または商標です。
・WeeblyはSquare社の登録商標または商標です。
・ペライチは株式会社ペライチの登録商標または商標です。
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