企業がホームページの効果として求めることのひとつに「集客」があります。
若い世代、主にデジタルネイティブと呼ばれる世代に向けたプロモーションは新しい手法が次々と生み出されていますが、これが「高齢者向け」となればどうでしょうか。考えてみてはいるものの、なかなかこれといった得策が見つからない…というのが正直なところではないでしょうか。高齢者の集客は、少子高齢化に歯止めがかからない昨今、避けては通れない課題です。今回はホームページにおける「高齢者の集客」にフォーカスして解説します。
「高齢者」とは誰のこと?
一口に高齢者と言っても、その定義は時代や地域によって異なります。
世界保健機関(WHO)では65歳以上を高齢者としていますが、日本では「改正道路交通法」では70歳以上を、「高齢者の医療の確保に関する法律」(昭和57年法律第80号)では、65歳以上を高齢者とした上で、65-74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と分けて定義しています。
ただ、健康寿命が伸びている今、これまで同様に65歳を高齢者のラインとするかは意見の分かれるところです。実際、フルマラソンを完走する70歳や、ランウェイに登場する80歳のスーパーモデルに「高齢者」という呼び名は似合いませんよね。ホームページで高齢者の集客を考えるときに注意しなければならないのは、まさにこの点です。「高齢者」と一括りに考えてしまうのではなく、どの層のどんな人物をターゲットにするのか、自社の製品・サービスを利用する典型的なユーザー像「ペルソナ」を明確にしておくことが重要です。まずは高齢者、シニアと呼ばれる層をタイプ別に大きく分けてみましょう。
※警察庁. 高齢者の運転免許証の更新に必要な手続(令和2年改正道路交通法による変更点)
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/r2kaisei_main.html
※e-GOV法令検索. 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号、令和4年法律第96号による改正). 2022.
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=357AC0000000080_20221209_504AC0000000096
タイプ①元気も興味もいっぱい!アクティブ・シニア
まだまだ介護とは無縁で、一人で自由に行動し、ある程度の貯蓄もあり、体力的にも経済的にも余裕がある高齢者です。自分の趣味や地域のボランティア活動、国内・海外問わず、旅行にも意欲的なタイプで、そのため情報をキャッチする感度も高く、自身のライフスタイルに合った商品やサービスの購入には積極的です。
タイプ②ちょっと控えめなギャップ・シニア
若い時代は趣味に没頭して、仲間と一緒に活発に活動していたのに、年齢を重ね、「高齢者」と呼ばれるようになると徐々に活動を控えるようになったタイプです。介護などの支援サービスは受けていなくても、体力の衰えを感じていたり、怪我や病気がきっかけでさまざまな活動を控える傾向にあります。その一方で、このタイプは「健康のために何かしたい」と、そのきっかけを探している場合も多くあります。
タイプ③ディフェンシブ・シニア
活動する意欲や元気はありますが、「消費」に対して消極的な高齢者です。例えば、働いてはいるものの家族にまだお金がかかる、年金のみで生活している…など経済的な理由で、自分のための消費行動は控えめです。ただ、一方で時間は自由に使える!という場合もあります。この場合、「費用がかからずに楽しめる」、「サンプルが無料でもらえる」といったプロモーションに魅力を感じるでしょう。
タイプ④ケア・シニア
生活支援や介護サービスを受けている高齢者です。自分一人で外出するなど自由に行動することは難しいため、集合形式のイベントなどへの参加は望めませんが、例えば老人ホームやリハビリ施設などを対象とした商品やサービスを扱っている場合は、その実際の利用者となります。
高齢者の集客に欠かせない「シニアフレンドリー」という視点
ターゲットとなるペルソナを明確にしたら、今度はホームページで「高齢者」を集客する際に意識すべき点をチェックしておきましょう。近年、ホームページのSEO対策で「高齢者の特性を考慮した」、「高齢者に優しい」という意味で「シニアフレンドリー」という言葉が使われるようになりました。いくらアクティブ・シニアと言えど、身体の衰えは止められるものではありません。ホームページで高齢者の集客を狙うには「見やすさ」や「わかりやすさ」といった点が重要になります。
高齢者に見やすいデザインになっているか?
高齢者の多くは、視力の低下や音が聞き取りにくくなるといった症状を抱えています。判断力や理解力も若い時に比べると鈍くなっていたり、忘れっぽくもなっています(誰しも歳を重ねれば当然のことです)。こういった特徴を意識して、高齢者にやさしいホームページ作りをすることが大切です。
例えば、ホームページに高いデザイン性を求めるがあまり、サイトメニューが英語ばかり…というケースや、テキストリンク部分が目立つ色になっておらず、どこをクリックすればいいのかわかりにくいデザインなどは高齢者に優しいデザイン、「シニアフレンドリー」とは言えません。
高齢者にもわかりやすいコンテンツになっているか?
これは高齢者に限ったことではありませんが、ホームページに難しい説明が長々と書かれていたり、購入や申し込みまでのステップが多いと離脱率は高まります。特に高齢者の場合は、先述の判断力、理解力の鈍化があれば、「よくわからない」、「何だか面倒くさそう」と早い段階で離脱することも多いでしょう。ホームページのデザインだけでなく、その中身であるコンテンツについても「シニアフレンドリー」の視点が必要です。簡潔でわかりやすい文章はもちろん、文字の大きさにも配慮してコンテンツを作成してみてください。スマホでは画面が小さくて読みにくいという高齢者は、タブレットを利用する可能性もあるので、複数のデバイスに最適化することも必要になります。
ホームページとアナログな手法の両方を活用する
「高齢者」と呼ばれる世代では、昔からの付き合いで新聞購読を続けていたり、葉書は印刷より手書きに温かみを感じたりと、インターネットを利用しながらも、慣れ親しんだアナログなコンテンツを好む人たちも多いようです。集客においてもこの点を意識する必要があります。ホームページだけでなく、雑誌や新聞広告といったアナログな手法を組み合わせ活用することで信頼を得やすくなるのです。例えば、高齢者が集まるお店にチラシやパンフレットを置いてもらう方法もいいかもしれません。無差別にポスティングされるチラシより、よく知っている人やお店から受け取ったものなら信頼も厚いというものです。
ニュースでは毎日のように、高齢者の医療費や介護費用の問題が取り上げられていますが、逆に言えば高齢者を対象としたマーケットには非常に多くの潜在顧客いるということです。現在でもインターネットを活用する高齢者は多くいますが、今後、壮年世代が高齢者になっていくことで更にマーケットは拡大するでしょう。そして、時代が進むにつれ「高齢者」と呼ばれる人々のライフスタイルはさらに多様化するはずです。自社のターゲットとなるペルソナをしっかり見極め、「シニアフレンドリー」なホームページで高齢者の集客を叶えましょう。
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