ホームページを運用していて「コンバージョン」という言葉を耳にしたことはありませんか?コンバージョンとは、ホームページ上で獲得する最終的な成果のことです。たとえば、ホームページを訪れたユーザーがお問い合わせをする、商品を購入する、といった行動を起こした状態です。そして「コンバージョン率」とは、ホームページを訪れたユーザーのうち最終的な成果に至った割合のことをいいます。ここでは、コンバージョン率最適化(CRO)のプロセスについてご紹介します。
コンバージョン率最適化(CRO)の前に確認すること
いきなりホームページのコンバージョン率最適化(CRO)をしましょうといっても、何から手をつけたらいいのかわからないと思います。まずは、コンバージョン率最適化(CRO)を実施する上で、最初に確認すべき大切な3つの観点について解説します。
CTAボタンについて
ホームページを訪れたユーザーが商品を購入するために購入ボタンを押したり、お問い合わせフォームから問い合わせたりといった「行動喚起」を促すために設置しているのがCTAボタンです。ユーザーを具体的な行動に誘導するようにボタンやテキストで設置し、コンバージョンにつなげる導線としてとても重要な役割を持っています。CTAボタンを設置するときには、次のことに気をつけましょう。
・ユーザーが見つけやすい場所にあるか
・CTAボタンは見つけやすいデザインになっているか(色やサイズなど)
・CTAボタン内や周りのテキストは、クリックのハードルを下げるものになっているか
例:「購入はこちら」→「今すぐ購入」
「お申し込みはこちら」→「1分で入力完了!」
「お見積りはこちら」→「期間限定!無料お見積もりはこちらから」
ユーザー目線でCTAボタンを見てみると、「このボタンは目立たないな」、「これだと押すのをためらいそうだな」といったことに気が付くことがあると思います。そうした気付きを挙げられるだけ挙げて、ユーザーが押しやすいCTAボタンについて検討しましょう。
フォームについて
次に、商品購入やお問い合わせなどのフォームの入力開始から送信完了までの、ユーザー数の推移はどうなっているか確認しましょう。
入力開始したユーザー数と送信完了したユーザー数に乖離がある場合は、入力を途中で断念しているユーザーが多いということになります。その場合は、フォームの入力項目を減らす、入力しやすい設問に変更する、入力完了までの段階が視覚的にわかるデザインにするなどといった改善策が有効です。
一方、入力開始から送信完了までのユーザー数の乖離がない場合は、フォームに到達するまでの導線に改善の余地がありそうです。せっかくホームページを訪れて問い合わせようと思っても、問い合わせフォームになかなかたどり着けなかったら諦めて離脱してしまいます。フォームまでスムーズにたどり着けるようユーザー目線で見直しましょう。
ホームページ内の導線について
ホームページ内の導線もコンバージョン率最適化(CRO)のためには必要な確認事項です。ユーザーがページ内でどのように行動しているか、次のことについて確認しましょう。
・最初にランディングした後、次のページへの遷移がどのくらいあるか
・ホームページを訪問してからコンバージョン(CTAボタン押下)するまでのユーザー数の遷移はどうなっているか
・各ページの中で、どのページへ遷移した場合にコンバージョン率が高いのか
・各ページの中で、コンバージョンしたユーザーがどのくらいいるか
・各ページの中で、どのページの滞在時間が長く熟読率が高いか
ホームページを訪れたユーザーの行動を知ることは、ページ構成やホームページのデザイン、CTAボタンの配置などを見直す上でも重要なヒントとなります。ユーザーをコンバージョンに導くためにこちらが想定した経路をたどってもらえるように、コンバージョン率の高いページまでの導線を工夫しましょう。
コンバージョン率最適化(CRO)の実施
上記の3つの観点で、改善できそうなポイントを一通り確認したら、次はコンバージョン率最適化(CRO)の実施です。ポイントをまとめましたので参考にしてください。
コンバージョン率最適化(CRO)その①~分析と調査~
・データ分析
コンバージョン率最適化(CRO)のために、最初に実施するのは分析です。ホームページを訪問したユーザーの行動を分析し、どのページで離脱が多いか、どの要素が効果的かを分析して把握します。Google Analyticsなどのツールを使用すると、どのページが最も訪問されているか、どのページで離脱が多いかの把握ができます。
・ユーザー調査
ユーザーのニーズや抱えている問題点を把握するために、実際のユーザーにホームページを使ってもらい、その後でアンケートやインタビューを実施します。そして、要望のほか、どのページで離脱したか、どこが見づらいのか、どこが使いにくいのかといったことをできるだけ詳細にまとめます。これにより、改善が必要な部分がどこなのかを特定できます。
時間はかかるかもしれませんが、コンバージョン率最適化(CRO)のために実施しましょう
コンバージョン率最適化(CRO)その②~仮説立案とA/Bテスト~
・仮説の立案
分析と調査によって現状を把握したら、改善策の仮説を立てます。どのページにどれくらいユーザーを遷移させたいのか、どれくらいのコンバージョン数(あるいはコンバージョン率)が必要なのかについて、過去のデータや売上げの目標などから割り出します。そして、どのような変更がコンバージョン率を向上させるかの仮説を立てます。
・A/Bテスト
A/Bテストとは、コンバージョン率を向上させるためのWebマーケティング手法です。立案した仮説を検証するために、2種類以上の異なるパターンのページを作成し、どちらがより高いコンバージョン率を得られるかをテストします。パターンの違いは、CTAボタンの色(例えばAは赤、Bは青)やテキストを変えたり、ページのレイアウトを変更したりして比較し、より高い効果が出るのはどのパターンなのかを測定します。
コンバージョン率最適化(CRO)その③~結果の分析と継続的な改善~
・結果の分析
A/Bテストを実施した結果、どのパターンがより効果的だったかを確認したら、成功した要素を特定し、今後の改善に活かします。目標を達成できていたら、仮説が合っていた可能性が高いのですが、なぜ達成できたのかを考え、より深くユーザー行動の理解のために役立てていきます。一方、目標を達成できていなかったら、その原因を考え、達成するための施策を再度検討し、目標を達成できるまでA/Bテストを実施しましょう。
GoogleAnalyticsやヒートマップツールを使うと、ユーザー行動が可視化できて分析しやすいです。
・フィードバックの収集
A/Bテストに協力してもらったユーザーからのフィードバックの収集も大切です。アンケートやインタビューを通じて、ユーザーの意見を聞くことで、さらなる改善点が見つかり、コンバージョン率最適化(CRO)のための改善策に活用することができます。
・継続的な改善
A/Bテスト実施後によく起こる現象として、「結果がよかったものを実装するだけで終わってしまい、運用後の分析を行わない」というものがありますが、必ず分析は行うようにしましょう。A/Bテストの分析結果は、ユーザー行動の理解のための材料として、新たにページを作るときや、別のページを改善する時に役立てることができます。また、市場の状況やユーザーのニーズは変化するため、継続的な改善をしていきましょう。コンバージョン率最適化(CRO)は一度実施して終わりではないのです。
コンバージョン率最適化(CRO)を実施する際の注意点
最後にコンバージョン率最適化(CRO)を実施する際に気を付けることについてもご紹介します。
コンバージョン率最適化(CRO)実施時の注意点
・ユーザーの視点を忘れない
コンバージョン率最適化(CRO)の際は、ユーザーの視点を重視しましょう。ユーザーが何を求めているのか、どのような体験をしているのかをできるだけ詳細に理解し、それに基づいて改善策を考える必要があります。
・改善の優先順位を決める
コンバージョン率最適化(CRO)のための改善策すべてを一度に実施するのではなく、優先順位をつけて段階的におこないましょう。一度にすべておこなうと、どの改善策がどう結果に影響するか結果の分析が困難です。また、コンバージョンに対して影響が大きいと思われる要素から改善を始めることで、効果を早く実感できます。
・A/Bテストの計画
A/Bテストを行う際はテストの目的を明確にし、仮説を立てることが重要です。また、テストの期間やサンプルサイズ(A/Bテストに参加するユーザー数)を適切に設定し、信頼性のある結果が出るようにすることが求められます。
・データの正確性
コンバージョン率最適化(CRO)はデータに基づいて行われるため、正確なデータ収集が不可欠です。Google Analyticsやヒートマップツールなどを使用して、ユーザーの行動を正確に把握するようにしましょう。
・結果の評価とフィードバック
改善策を実施したら、必ず結果を分析・評価して、次の改善策に活かせるようフィードバックをしましょう。
・継続的な改善
時代とともに市場やユーザーのニーズは変化するため、定期的にデータを分析し、継続的にコンバージョン率最適化(CRO)に向けた改善策を実施することが大切です。時間と労力をかけてしっかり取り組みましょう。
コンバージョン率最適化(CRO)はホームページの運用においてとても重要なことです。せっかく制作したホームページのコンバージョン率が伸びないまま放置していては、売り上げなどの増加につながりません。今、ユーザーが何を求めているのか、市場ではどのようなニーズが高いのか知り、そのための改善策を実施する必要があります。もちろん、運用がうまくいっていて、売上げが好調でも、その理由を把握しておくことで、新たに何か始めるときに活用できるので大切です。
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